業務日誌

東京農業大学(元三重大学)教員による業務日誌です。農業経営学の見地から,食料・農業・農村・環境の問題を考えています。

9月27日(日):懐かしき

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今日は一日フリーだったので,昔懐かしめぐり。

・午前は以前自分が住んでいたフラットを訪ねる。6年前に93歳だったおばあちゃんを訪問。昨年にクリスマスカードはもらっていたものの,若干の不安を抱えていたが,実際に会ってみると,まだまだ元気そうで一安心。現在98歳で一人暮らし。自分も年取ったらこうありたいものだ。

・昼には,こちらの大学で働いていた時のボスの奥様(ボス本人は亡くなっている)と面会。食事をごちそうになりながら,昔話に花を咲かせる。現在も精力的にアフリカでの教育支援活動をしていて,あなたもアフリカで研究しなさいと強く勧められる。この人も変わってない(笑)。

・最後は,自分がお世話になった大学のキャンパスを訪問。実は,自分が帰国した数ヵ月後にこのキャンパスは閉鎖された(農学系学部のキャンパスだったのだが,学部ごとリストラされた)ため,現在は「キャンパス跡地」と呼ぶのがふさわしい。大学は宅地開発等に売却するつもりだったのだが,諸々の事情により売却できずに現在に至っている。何年も放置されているので荒れている様を想像していたのだが,いざ行ってみると意外にきれいに管理されている。が,自分がいたころと決定的に違うのは,人気がないこと。キャンパス内に学生寮があるため,当時は休日でもそれなりに学生がいたのだが,今はそれがない。

ともあれ,取り壊されたりしないうちに見られてよかった。次に来たときになくなっているかもしれないと思うと少しさびしいが。この大学には日本で学位を取った後にポスドクとしてやってきたのだが,研究者としての原点はここにあるような気がしている。博士ホルダーとして一人前として扱われるわけだから,単にボスの仕事を手伝うのではなく主体的に研究を進めなければ,とか,自分の業界で留学やサバティカルなどでイギリスに来ていた人間がやらなかった(できなかった)ことを自分が切り開いてみせる,とか,使命感や焦りなどがごちゃごちゃになって過ごしていた。6年経った今だからこそ振り返れる。

写真は,一枚目がホテルにいたる4キロの道すがら取ったもの。今日は日曜日だからか,乗馬している人がたくさんいた。車は当然のんびり走らないといけない。二枚目は自分が通っていたキャンパス(跡地)のメインビルディング。日本の大学にはない趣が気に入っていた。次くるときはどうなっているだろうか。