業務日誌

東京農業大学(元三重大学)教員による業務日誌です。農業経営学の見地から,食料・農業・農村・環境の問題を考えています。現在、ヘルシンキ大学滞在中。

8月17日(水):とにかく暑い

熱波による暑さのぶり返し。「涼しい北欧の夏」はどこへ? 本日のヘルシンキも26度。そのくらい大したことないと思うかもしれないが、エアコンもなく、よく日光が入り、保温効果の高い屋内は、窓を全開にしても30度超。これを書いている夜9時台も室温計は31度。

  • 取り組んできた院生筆頭著者論文の修正。院生ともう1往復のやりとりをして仕上げと提出。さて。
  • 某学会の編集委員業務。これもお盆前に片付けたかったが持ち越しになっていた案件。一旦仕上げて提出。
  • 研究室動画チャンネル。一旦上がってきた動画の字幕修正作業。今回は22分近くと時間も長かったので、修正にも時間がかかったが、ようやく了。一旦外部委託先に戻す。
  • 分担者として参画している研究プロジェクトの仕上げに向けた作業開始。まずは情報の整理収集から。プロジェクト自体は今年度いっぱい続くが、書籍発行に向けた原稿の提出は9月末。元となる論文が公刊済なので、ゆったり構えているところはある。
  • 派遣元大学に、帰国後に提出する報告書2本の執筆。1本は月例報告書。最終月なので特になし(笑)。もう1本は1年間の留学報告書。こちらも今まで書き溜めたものをA4版20枚程度にまとめ直す作業だが、本日は1枚程度追加。進捗度は間もなく50%超え。

本日のヘルシンキ

  • 介護施設の人員不足問題。ある女性が祖父から必要な薬を配達・服用してくれるように依頼され、片道50キロほどを適宜通っているという話。この女性は、たまたま薬を服用させる資格を持っているという事情があるが、つまりは介護施設のスタッフが足りず、薬の供給にも支障が生じている。この状況に対し、政府は「要介護者10名に対して介護スタッフ7名以上」という新たな要件を施設側に課すことにしたが、介護スタッフが不足している現状では、単に介護機会を減らすことにしかならない、という指摘。北欧は介護・医療が手厚い、というのは神話に過ぎないことが1年間の滞在でわかってきたが、さもありなん。
  • 労働者不足問題。求人数はこの1年で40%増加した一方、その65%はおそらく充足できないという見立て。上の話ともつながるが、特にヘルスケア・ソーシャルケアの人手不足が深刻。
  • フィンランドの健康事情。肥満は今後増加が見込まれ、タバコを吸う人は減少しているが「2030年までに5%」の目標は達成困難との見立て。肥満については、事前の勝手なイメージに比べると少ないかなと思ったが、後に自分の住んでいる地域に比較的若い人が住んでいるに過ぎないことが判明。また、タバコについては、屋内は禁煙だが屋外は吸っていいので(日本のような「路上喫煙禁止」といった場所もない)、タバコの煙を吸わされる機会はむしろ日本よりも多い。街のオープンカフェは夏の風物詩だが、タバコを吸いながら飲みたいという需要に応えている側面もあるので、イメージほど爽やかでもない。
  • 全国的に大気が不安定で、フィンランド気象庁が向こう24時間は雷雨に対する警戒を呼びかけ。日本人的には「この程度で?」と思ってしまうところもあるが、フィンランドで警戒されるのは落雷に伴う森林火災。

明日に派遣元大学でイベントがあり、オンラインでの参加を求められている(必須ではない)のだが、開始時刻がフィンランド時間で夜中3時半。これを書きながらも、どう参加しようか迷う(苦笑)。

ともあれ、明日は超早起き、代わりに昼寝(笑)、という生活サイクルか。

8月16日(火):勤務復帰

勤務には復帰したが、休暇疲れ(笑)。

  • 学外オンライン打ち合わせ(日本)。
  • 来月の学会用の原稿提出。明日締切だが一日早く提出。
  • 研究室動画チャンネルの編集作業。なかなかしんどいのだが、今回作業の過半を終え、明日くらいには手元を離れる目処をつける。
  • 院生筆頭著者論文の修正。本人が修正してきたものを読み直して若干修正。もう1往復したら提出か。と言っても、再提出締切まで2日しかない(苦笑)。
  • 半分業務で半分私用だが、部屋の片付け。荷造りを半分ほど進める。残りは直前に行うことになりそう。

本日のヘルシンキ

  • フィンランドに再び熱波が襲来。国内では31.1度という8月後半としては観測史上最高気温を記録した場所もある。ヘルシンキも27度。エアコンのない部屋内は32度まで上昇。暑さでバテ気味。
  • ウクライナからの避難民の一定数がベリー摘みの季節労働に従事しているが、シーズンが終われば新たな職探しが必要になるとの報道。もっとも、関係者は対応は可能であるとの楽観的な見立て。さて。

向こう2日間に取り組むべきタスクは2本。うち1本は本日手がつかなかったので、明日に集中的に取り組む算段。

8月14-15日:休暇中作業(その2)

さて、夏季休業もこれにて終了。

  • 研究室動画チャンネル。新たなコンテンツはなかなか手強いことが判明(笑)。休暇明けは仕事が立て込んでいるが、暇を見つけて取り組むしかなさそう。
  • 間もなく再投稿期限となる院生筆頭著者の投稿中論文の修正。明日には仕上げねば。

ということで、ここ1週間のヘルシンキ

  • ヘルシンキ自治体が、職員に市の公共交通機関の年間無料パスを配布する計画。ヘルシンキの公共交通機関は、近郊電車・地下鉄・バス・トラム・船が一体的に運営されているが、コロナ禍による乗客減少とエネルギー価格高騰の影響で経営は苦境にあるという。無料パス構想は、乗客の上昇には寄与するが、だからと言って公共交通機関への補助金額を増額することでもないようで、職員にはありがたい話かもしれないが、公共交通機関の運営安定化の観点からすればクエスチョン。
  • 大学生向けの食堂には、政府から一食当たり2.30ユーロの補助金が出ており、提供価格は5ユーロの上限、すなわち学生負担は2.70ユーロになっているが、食材費などのコスト高騰により、10月から0.50ユーロ値上げされる見込み。一方で補助金が0.25ユーロ増額される可能性もあるとのこと。
  • 7月の物価水準は1年前より7.8%上昇。引き続き、1980年代以来の高水準が続く。食品とノンアルコール飲料は12.4%上昇。
  • 今夏、ベリー摘みのために森に入って迷子になってしまった人が100名超との警察の発表。多くは数時間後に見つかるとのことだが、さて。

明日からは正常復帰します。

8月10-13日:休暇中作業(その1)

本休暇は、思いのほかパソコンに向かう時間が少なく(ネット環境も思いのほかよろしくなく)、業務も滞りがち。

  • 休暇前に提出した原稿についてのやりとりを少々。
  • 研究室動画チャンネル関連。1)フィンランド系動画の仕上げ。協力先の確認を経て公開。併せて研究室ブログとTwitter更新。2)次の動画の仕込み。提供元の先生と表紙写真のやりとり。1)が終わったので、こちらの編集に取り掛かり。
  • 来月の分科会関連。関係者から資料を頂いたので読み込み。
  • 留学希望者とのやりとり。一山越えたので、内諾書作成に向けた次のフェーズに移行。

残りの休暇は2日間。ヘルシンキあるいはフィンランドにも新たなニュースが出てきているが、次回にまとめるとして。

  • 8月10日時点のコロナ感染者数の過去1週間平均は、170人/日(前週比−30人)。依然として新たな波の発生は数字上は確認できず。

ということで、休暇中のまとめを1回行ったあとは、本日誌も正常復帰します。

8月9日(火):夏季休暇前最終

気がつけば夏季休暇前最終。

  • 予算執行作業。微速前進。残りは大学の夏季休業明け。
  • 昨日取り掛かった教員データベースの再修正。一度手をつけ始めると、色々と不具合が見えてくる。まあ、日常的に直しておけば、そんなに手がかかることはないので、今後に向けて反省(笑)。
  • 研究室動画。新たな動画の仕上げに向けて、キャプションの作成など外部委託先とのやりとり。今回もフィンランド編で翻訳作業があるので手間がかかるが、工程自体は順調に推移。もう一度やり取りすれば、完成か。
  • 投稿中論文の修正作業。筆頭著者の院生が修正したものを確認し、さらに修正を加える。学生はレフリーの指示通りに直すわけだが、そのままだと丸々1ページ分超過。今回の種別は超過が認められないため、とにかく1ページ分を減らす作業がメイン。なんとか減らして、一旦院生に戻す。

本日のヘルシンキ

  • フィンランド国内で広く販売されているソラマメ製品に細菌汚染が発覚したため製品回収。
  • フィンランド議会のサイトがハッカー攻撃を受ける。攻撃したのはロシアのハッカーグループで、「NATO加盟を熱望している隣国を友好的に訪問した」らしい。なんとも。
  • 冬に想定される電気料金高騰対策として、付加価値税(消費税)を引き下げる議論。24%から14あるいは10%に引き下げる案など。いずれにしても、国内供給の鍵を握るのはオルキルオト3号機であることは変わらないという構造。

ということで、もう1つ手をつけたい大きい仕事があったが、これは休暇明けに先送り。ともあれ、休暇中もできる作業には手をつけつつ、本業務日誌も不定期更新。本格復帰は1週間後の16日(火)からの予定。

8月7-8日(日月):完全休息とその翌日

7日は完全休息。進めたい作業もあったのだが、途中で諦めた(苦笑)。そして、派遣元大学は8日からしばらく夏季休業。連絡はぱたっと止む。

  • 研究室ブログおよびTwitterの更新。オープンキャンパス直後に上げるべき記事を上げる。
  • 予算執行関係。1)来月の学会参加費の振り込みと大学のシステムへの入力作業。未完。2)先月末に自動更新されていた某アプリの年間使用料の精算。未完。3)帰国直後に使用する見込みの消耗品を見繕う。これも今注文してしまうと休業期間中に配達されてしまうのでしばらく待機。
  • 夏季休業前の派遣元大学からの指示に従い、業績データベースの改訂作業。やや専門的になるが、公刊論文のDOI(簡単にいえば論文の識別コード)を付記せよという指示が出ていたので、まあこの際だからと手をつけ始めたのだが、結構時間がかかった。というのも、1)かつてはDOIがなかった学会誌が年代を遡って付与しているので、自分も初めて論文が学会誌に掲載された26年前まで遡らなければならない、2)現在のデータベース稼働時、採用時に提出した業績リストからデータを流し込んだものが初期値とされていたので、新たに公刊されたものを追加するだけにしていたのだが、DOI付与のために1つ1つ見直す羽目になった結果、抜けている論文があったり、あるいは情報が一部欠落している論文があったりと、色々と発見してしまう。結果として大掛かりになってしまったが、せっかく書いた論文なのだから、せめてデータベースに整理するくらいは大事にやろうと思い直した(笑)。
  • 9月に公刊予定の採択済論文の2校目。先日2校目が1校目の修正指示を反映していないと返したところ、「2校目の修正版」がきた次第だが、とりあえず目を通して、これで修正がない旨の返信。これでこの論文は一区切りついたか。
  • 研究室動画チャンネルの編集作業。昨日終了したオープンキャンパスの記録動画の外部委託に向けた前加工を一旦終える。夏季休業に入る関連の先生方に確認をとりつつ進行することになるか。

本日のヘルシンキ。二日分まとめて。

  • 冬の電力価格予想。単価が50%上がる可能性もある。フィンランドは1960年代以降、電気の輸入国であるため、電気の国際価格が上昇すればその影響を直接受ける。一方、今冬には新しい原発(オルキルオト3号機)と風力発電の増加により、60年ぶりに電力自給国に復帰する見込みもあり、うまくいけば春にかけて価格上昇と同じように急落する可能性も。結局のところ、記事にある担当者がいうように、「冬がどれだけ寒いか、風がどれだけ吹くか、発電所が故障なく稼働するか」といった需給バランスにかかる変数によって決まる。
  • ロシア人への観光ビザ発給問題。一部のロシア人が、フィンランド観光ビザを取得して陸路でフィンランドに入り、そこから空路で他のヨーロッパに移動している。つまり、表向きはフィンランドを目的地としながら、実際には経由地として利用(悪用)しているとの報道。この事実が発覚した申請者は、次回の発給を認めないというのが現状ルールらしいが、さらに踏み込んだ対応が検討される見込み。確かに、EU諸国の中には、ロシア人に対して観光ビザを発給していない国もある(そして、ロシアとEU諸国の空路は止まっている)。フィンランドに陸路で入れば、どこにでも空路で飛べてしまうのであれば、抜け穴・抜け道と捉えられても仕方ないか。ちなみに、日本人の自分も、フィンランドから他のヨーロッパ諸国への空路移動に際してパスポート提示は必ずしも求められない。

さて、明日は休暇前の最終業務日。仕上げるべきものをしっかり仕上げます。

8月6日(土):派遣元大学業務

予定通り帰国すれば、初出勤日は9月6日。あと1ヶ月か。

  • 派遣元大学とのやりとり。送付された資料のチェックと、帰国後に提出する書類に記載する内容確認。
  • 派遣元大学の卒論オンライン指導。今年は1人だけなので、しっかりと面倒も見られるし、ネタもある。
  • 派遣元大学の先生方とオンライン会議。
  • 長年お世話になった某NPO法人が解散することになり、求められてきた寄稿文を執筆し送付。
  • 研究室動画チャンネル配信。編集の外部委託先から即日納品、修正依頼1回でお気楽に完成。アップロード、研究室ブログやTwitterも更新。
  • 本日、派遣元大学ではオープンキャンパス開始。その研究室企画の様子が送られてきたので内容確認と編集を行い、3パートに分ける。2日間同じことを繰り返すので、今日のみで作成しても悪くはないが、明日の録画内容も確認して、各パートの良いところを採用することに。また、8月中の動画配信予定も組替え。

本日のヘルシンキは、特に取り上げたいニュースなし。

さて、生産性が徐々に戻ってきたので、明日は正常復帰か。