業務日誌

東京農業大学(元三重大学)教員による業務日誌です。農業経営学の見地から,食料・農業・農村・環境の問題を考えています。

5月26日(木):農場滞在

農場に終日滞在。ちなみに本日はフィンランドAscension Dayという祝日。これを直訳すると「キリストの昇天日」。

  • 某学会の編集委員業務。積み残しになっていたタスク1つも自分の手元から一旦離れる。
  • 派遣元大学のオンライン面接に参加。農場家族の皆さんは、面接中は外出してもらうなど、多大なご協力をいただく。評価会議も含め無事に了。
  • 依頼されていたヘルシンキ大学の修士論文の評価作業。複数審査員による評価を行うわけだが、自分自身の評価ともう一人の審査員との協議も無事に了。
  • 残りの時間は農場に滞在し、ちょっとした作業をしたり農場や周辺を案内していただいたり。天候はあいにくの雨。作業をしている時間帯だけ曇り。

本日はニュースを目にする機会も少なかったわけだが、農場で太陽光パネルを納屋の屋根に設置予定という話を聞いた直後に、全国的に太陽光パネルへの需要が爆上がりしていて、通常であれば3週間ほどの待ち時間が2ヶ月になっているとか、電気自動車の購入とリンクしている人も多いといった記事を拝見。もちろん、ロシアからのエネルギー供給が絶たれていることを踏まえた自衛策という面もある。記事では「イデオロギー的な理由」となっていた。

エネルギー関連で言えば、農場周辺を見せてもらっている時に、これは売り物になるのか?と疑問の木質資源を目にした。農家の人に「これはいくらだと思う?」と聞かれたので、木材としては使えなそうだが量もあるし(ダンプ10台分?)、燃料チップに加工することを想定すれば1,000ユーロくらい?と答えたら、「本来であれば、その通り1,000ユーロ程度だが、今はマーケットが沸騰していて6,000ユーロくらいで取引される」とのこと。ロシア問題は、フィンランド林業にも大きな影響を与えている。

農場にはもう1泊お世話になり、明日にヘルシンキに戻る予定。