業務日誌

東京農業大学(元三重大学)教員による業務日誌です。農業経営学の見地から,食料・農業・農村・環境の問題を考えています。

5月13日(木):研究支援とは

5月もそろそろ折り返し地点。連休があったとはいえ,あっという間だ。
 
・週末のアンケート調査準備。アンケート票の打ち出し,名札の作成,学生アルバイトへの説明資料の作成および説明会の開催など。これで大方終了したか。後は当日次第。当日にならないと判明しない事項もあるので。
 
・大学広報誌の取材対応。主に撮影。自分を撮影するのと,学外に写真を撮りに行っていただく予定にしていたのだが,寒気のせいで天候もよくないし,学外撮影は取りやめ。その可能性を見越して先週末に写真撮影をしておいてよかった。
 
・来週の授業準備。「簿記会計2」「Science English 1」「3年生演習」の3つ。それぞれそこそこ進んだが完了には至らず。
 
・明日の広報委員会行事で使用するアンケート票原案の作成。昨年度を基本的に踏襲したが,少し追加した設問もある。
 
鈴鹿市共同研究関連作業。1)来週の調査設営を1件。無事に確定。ついでに市役所での打ち合わせも設定。2)今後のアンケートで多用することになりそうな郵便の「料金受取人払」の手続きに向けた作業開始。郵便局および学内事務と手続き方について確認。毎度のことだが,基本的な手続きは全て教員が行うことになっているため,近く郵便局に出向くことにした。
 
・「農業経営学」授業。先週の授業に対する質問への回答だけで授業の過半を使ってしまった。もっとも,準備段階で予期されたことだし,学生から「長すぎるのでは?」とコメントされるのも想定内。質問内容が拡散してしまうのは今日がピークで,次回以降は徐々に内容が集約化されていくはず。
 
標題の件。自分は研究を主たる業務にしている人間で,大学というのは研究を支援する組織も整っているはず。ところが,ここ数年の自分の業務を振り返ると,研究そのものよりも,研究を行うための周辺作業が非常に多い。「手書き」と指定された書類書きだったり,研究目的を達成するための学内の不毛なやりとりだったり。
 
全ては「不正防止」の名目で行われているわけだが,自分に言わせればこれは不正防止ではなく,不正が発生したときの「免罪符」作り。目的外使用はもっての他だが,「不正さえなければよい」というのはレベルが低すぎる。すなわち,「不正防止」の名の下に効果的な予算執行が阻害されるならば,それはやはり血税の無駄遣い。せっかく血税が投入されているのに,効果的な研究ができないわけだから。
 
もう1つの問題は,「面倒なことは全て教員がせよ」となれば,何か新しいことに研究費を執行しようとした場合,どうすればよいかに関するスキルが教員側には蓄積されていくが,研究支援組織のスキルは上がらないこと。この手のスキルは,本来研究支援組織が持っていて然るべきだし,さらにいえばこういうスキルが蓄積されなければ「不正防止」のスキルも蓄積できない。
 
とまあ,ここで吼えても仕方がないのだが(苦笑),少しでも何とかしたいと思うならば,1つ1つの事実・証拠を積み上げていくしかない(感情的に訴えても効果は低い)。積み上げられた証拠群を真摯な改善提案とするか,単なる「お役所ネタ」とするかは,受け取る側の心構え次第だろう。